果樹林
- ryo suzuki
- 5月3日
- 読了時間: 2分
地亭の過半は農地として活用する必要があり、当初より果樹林として農地利用をする計画があった。
そのためには元棚田である大地の水捌けを改善する必要があり、水みちをつくりマメ科の播種をするなどこれまで地道に進めていた。
早春になり雨天も続くようになってきた頃、以前よりも日ごとに水捌けが良くなっていくのを感じた。今後農地の一部を宅地として家を建てる時には更に水捌けを改善すべきところだが、現時点で果樹の植え付けはどうにか出来るだろうと判断した。



まずは果樹の選定。
この地の気候風土に合うもので無論、好きな果実を選ぶ。
次に日照や耐風などの諸条件を加味しながら、今後家が建った時の建築との関係性も合わせての配置計画を愉しんだ。
基本的に果樹は水捌けのよい地面が前提となるので、植え付け部分の水捌けがさらに改善する施工を試み植え付けを始めた。


今季は計20本様々な果樹を植え付けたが、その内の2割程度は友人たちによるオーナー制とした。
苗木を提供頂き、植樹から共に参加しての賑やかなものとなった。
今後は剪定・摘果・収穫など全ての工程に携わってもらい、共に果樹林を育ててもらうことになる。

植え付け後は雨天後の水捌け確認と共に、果樹の観察も作業前の日課に追加された。
来季以降も果樹や広葉樹を少しずつ増やしながら多様化する果樹林を目指したい。
ゆくゆくは果樹林が成長することで隣地の山林と繋がり、神社のある地亭は「杜」となる構想がある。
僕ら住まい手が不在となった後もこの地で生き続ける果樹。
それを植え付ける日々は神聖なものとなった。


